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効率的に売上を上げる方法

訪問後の「どうしたら受注を獲得できるか」という策を考えるこだわりが営業を楽にする

2024年5月15日

売上目標を達成するためにもっと訪問しないと、もっと案件を獲得しないと・・・

でも、訪問、提案、トラブル対応、社内調整、会議、資料作成と仕事が多く、しんどい仕事も多い・・・


営業は苦労の多い大変な仕事です。

みなさんの営業はいかがでしょうか?



もっと楽に売上を上げられないのだろうか?



オフィス機器を販売しているセント商事の営業担当Aさんは悩んでいました。


売上が足りないので多くのお客さんを訪問しないといけない。

社内調整や会議も多く、また取引しているお客さんの対応もあって忙しい。

その結果、残業が多くて最近お疲れ気味・・・。



ある日、セント商事のホームページにお客さんから問い合わせが入りました。


お客さんは設備機器メーカーのリーディングテクノロジー。

問い合わせの理由は取引しているオフィス機器販売会社の対応が悪い。だから切りかえようと思って別の会社を探している。


そして、営業担当Aさんはリーディングテクノロジーの総務部Bさんを訪問しました。


Bさん

「今、取引しているオフィス機器販売会社は対応が遅いから他の会社に変えようと思っているんです」

「この間も、納品された複合機が不良品だったんですけど交換に来たのが2日も経ってからですよ。その間、会議資料とか見積書も印刷できなくて困りましたよ」


Aさん

「それは困りますよね、複合機を使えないと仕事がストップしてしまいますからね」


Bさん

「御社は大丈夫ですか?」


Aさん

「当社は全国30のサポート拠点があってすぐに駆け付けられる体制をとっているんです」

「少し当社について説明させていただきますと・・・」

といって、会社概要や組織体制、サポート拠点を説明しました。


Bさん

「うちの会社は東京と大阪に支店があるんですけど近くにサポート拠点があるんですね」


Aさん

「そうなんです、だから何かあったときにはすぐに駆け付けられると思います」


Bさん

「支店の新設や社員の増員のときには、複合機以外にもパソコン、それとデスクなどオフィス家具も必要になるんですが」


Aさん

「当社では電話機やパソコン、プロジェクターなどオフィス機器全般を取り扱っていますし、WEB会議システムやクラウドサービスも提供しています」

「また、オフィス家具メーカーさんと提携しているのでデスクやキャビネットも対応できます」


Bさん

「そうなんですね、そうすると支店の新設時にはすべて対応できるんですね」

「昨年から設備機器の販売だけじゃなくてシステムの提案を進めているんですが、デモンストレーションも必要なのでノートパソコンを配布しているんです」


Aさん

「そうなんですか」

「ちなみに、支店の新設や社員の増員のご予定はあるんですか?」


Bさん

「まだ場所は言えないんですが、来期には支店を増やすと思うんです」

「その時はご連絡させていただきますのでよろしくお願いします」



そして、会社に戻り上司に報告しました。


Aさん

「来期に支店を新設する予定があるようなので定期的に訪問します」


上司

「今期の売上はどうするんだ?」


Aさん

「今期は予定がないので、他のお客さんにあたります」



そして、Aさんは今期の見込み案件を獲得するために・・・


取引しているお客さんを3社訪問・・・新たな見込みなし。

問い合わせが入ったお客さんを2社訪問・・・今期の見込みなし。

新規顧客リスト50件に電話をかけて1件アポイントを獲得し訪問・・・今期の見込みなし。

休眠顧客20件にメールを送って2件アポイントを獲得し訪問・・・やっと見込み案件を1件獲得。


そして、Aさんは「うちの会社の営業は仕事量が多すぎる、忙しすぎる」



本当に仕事量が多すぎるのでしょうか?

忙しいのは仕事量が多すぎるからでしょうか?


みなさんはどう思いますか?



セント商事の競合会社であるポータルコーポレーションの営業担当Cさんもリーディングテクノロジーの総務部Bさんを訪問しました。


ポータルコーポレーションもセント商事と同じくオフィス機器全般とWEB会議システムやクラウドサービスも取り扱い、オフィス家具メーカーとも提携していました。


Cさんの訪問結果もAさんと同じく・・・

「来期に支店を新設する予定があるようだけど今期は予定がない」



しかし、Cさんは会社に戻るとリーディングテクノロジーのことを調べてみました。


すると、IR資料に

「製品販売からシステム販売にシフトするために営業の提案力を強化する」

「営業部と技術部の連携を進めて顧客対応力を強化する」


また、インターネットで設備機器業界について調べてみると

「価格競争が激しく設備機器販売の利益が下がっている企業が多い」

「IoTへの対応を進めるためセンサーや通信技術を強化している企業が多い」


そしてCさんは考えました。


考えたこと①

システムの提案だと営業だけじゃ難しいから技術も同席するだろう。

そうすると技術部もノートパソコンが必要なのでは。


考えたこと②

必要な技術は設備機器以外にもセンサーや通信の技術と幅広くなっているだろう。

そうすると営業と技術の打ち合わせも多くなるからオンライン会議が必要なのでは。


考えたこと③

システム販売にシフトするために今期も営業社員の増員を進めているかもしれない。

営業の新入社員もノートパソコンが必要なのでは。


探りにいきたい・・・でも、

①と③は検討していなかったから技術部と新入社員のノートパソコンを切り口にしても会ってもらえないだろう。

それに、Bさんは総務部だから②は関係ないって言われそう。


「どうしたら会ってもらえるんだろう?」

「どうしたら見込み案件を獲得できるんだろう?」

「何か策がないかな・・・」


「そういえば、来月に「製造業向けクラウドセミナー」を開催するんだった」


そして、CさんはBさんに連絡しました。

「来月に「製造業向けクラウドセミナー」を開催するんですが、御社の営業や技術の人にも参考になると思うのでご紹介したいのですが」



翌週にBさんを訪問


製造業向けクラウドセミナーを紹介した後でCさんは

「先日、システムの提案を進めているっておっしゃっていましたけど技術の人も提案に同席するんですか?」


Bさん

「そうなんですけど、技術部は人が少ないのでオンラインで参加しているみたいですよ」

「だから、お客さんのところには訪問していないみたいです」


Cさん

「そうなんですか、すでにオンライン会議は整備しているんですね」


Bさん

「そうですね、今は社内会議もほとんどオンラインです」

「営業部は新入社員が多いんですけど、新人の指導もオンラインでやっているみたいですよ」


Cさん

「そうなんですね、新入社員のノートパソコンってどうしているんですか?」


Bさん

「今まで取引しているオフィス機器販売会社に頼んでいますよ」

「今期はその会社に頼んで来期から切りかえようと思っていたので」


Cさん

「よろしければ当社でも新入社員用のノートパソコンについてご提案しましょうか?」

「今期もトラブル時にすぐにサポートできた方が良いと思いますので」


Bさん

「そうですね、そうしましたらお願いできますか?」


Cさんは、リーディングテクノロジーから見込み案件を獲得しました。



AさんとCさんが見込み案件を獲得するまでにかかった時間を比べてみましょう。


Aさんがかかった時間は、

お客さんの訪問が8件・・・移動時間含め15時間

新規顧客リスト50件に電話・・・10時間

休眠顧客20件にメール・・・5時間

合計・・・30時間


30時間かかっていました・・・1日の勤務時間を8時間として約4日分の勤務時間で獲得。


Cさんがかかった時間は、

リーディングテクノロジーについて調べた時間・・・2時間

調べたことから①②③を考えた時間・・・2時間

Cさんに再度訪問した時間・・・移動時間含め2時間

合計・・・6時間


見込み案件の獲得まで6時間・・・1日分の勤務時間にも満たないで獲得。


Aさんの営業とBさんの営業のどちらの効率が良いですか?



Aさんは、

「来期に支店を立ち上げる予定があるようなので定期的に訪問します」「今期は予定がないので、他のお客さんにあたります」と今期の受注をあきらめてしまいました。

お客さんを訪問してもすぐにあきらめて、また次のお客さんに訪問。

しかし、次のお客さんもすぐにあきらめるので、なかなか見込み案件や受注を獲得できない。


Bさんは、

あきらめずに①②③の3つの可能性を探し出し、策を考えました。つまり、1社訪問してニーズがなくてもあきらめずに可能性と策を考えています。

そのため、訪問したお客さんから見込み案件や受注を獲得する可能性が高くなる。

その結果、少ない訪問で見込み案件や受注を獲得できる。


お客さんのアポイントを獲得することや多くのお客さんを訪問することは、時間もコスト(営業社員の人件費や販売促進費など)もかかっています。


時間もコストもかけて訪問したお客さんは簡単にあきらめずに可能性を探し、策を考えましょう。

その方が短い時間と低いコストで見込み案件を獲得できるのです。



営業には、訪問、提案、トラブル対応など様々な仕事があります。

そして、今日の営業は社内調整や会議、報告書など様々な仕事を抱えながら行わなければなりません。


会社の中で売上を担う営業は大変な仕事です。

この大変で様々な仕事を抱えなければならない営業では効率性も大切です。


営業にとって大切な効率性で最も考えなくてはならないことは、1回の仕事でより成果を上げることです。


訪問、提案、トラブル対応、社内調整、会議、資料作成・・・忙しい。

その結果、目の前の仕事をこなすばかりで、情報収集や策を考えることをおろそかにする。

すると、受注を獲得できずもっと多くのお客さんに訪問しないといけなくなる。

その結果、さらに忙しくなり目の前の仕事をこなすばかりで、さらに情報収集や策を考えることをおろそかに。

すると、さらに受注を獲得できずもっと多くのお客さんに・・・負のスパイラル。


簡単にあきらめ、策を考えることをおろそかにすると、いつまで経っても忙しいし、売上も上がらないのです。

忙しく大変な仕事にしているのは、目の前の仕事ばかり考えている今のやり方では?



効率的に、楽に、売上を上げるために、せっかく訪問できたお客さんはあきらめずに策を考えましょう。


訪問や提案の後、あきらめずに「どうしたら受注を獲得できるのか?」にこだわることが、忙しい営業にとって売上を上げるための近道です。





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