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フォロー訪問のアポイント獲得方法

商品紹介や情報交換でなく前の訪問で聞いたお客さんの課題を伝える

2024年1月15日

新規開拓営業ではアポイントの獲得に苦労する。

そして、はじめの訪問で案件を獲得できないお客さんも多い。

そのため、苦労してアポイントを獲得できたお客さんは定期的に訪問してリード顧客として大切にしたい。


しかし、定期的に訪問しようとしても連絡がとれず会えなくなってしまう・・・

その結果、リード顧客が増えないので、売上を上げるために来年も新規のアポイントを獲得しないと、増やさないと・・・


みなさんはいかがでしょうか?



「どうしたら一度訪問したお客さんのアポイントが獲得できるのか」

アポイント獲得方法を考えるためには、どのようなメールや電話だったら会いたいと思うのかをお客さんの立場で考えることが大切です。


みなさんがお客さんの立場になって考えてみましょう。

下の営業担当AさんとBさんのメールを比べ、自分がお客さんだったらどちらのメールに興味を持つのか、会いたいと思うのか。



みなさんは、求人広告会社であるHRリーディング、経営企画部の桜井さんです。

半年前にWEB会議システムを販売しているセントコーポレーションの営業担当者に会いました。

今はWEB会議システムやワークフローシステムを検討していません。


半年ぶりに営業担当者からメールが届きました。



営業担当Aさんが送ったメール

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株式会社HRリーディング

経営企画部 桜井様


お世話になっております。セントコーポレーションのAです。


その節は当社WEB会議システムのご紹介に

お時間をいただきありがとうございました。


その後ご状況はいかがでしょうか?


実は当社でWEB会議とワークフローシステムを組み合わせた

プロジェクトマネジメントソリューションを立ち上げました。


テレワーク環境下でコミュニケーションや情報共有を促進するサービスで

社内システムとの連携も容易なシステムです。


(プロジェクトマネジメントソリューションの特徴)

・WEB会議システムによる遠隔会議

・議事録や各種資料を関係者で容易に共有できる

・議事録や企画書をどこでも申請や承認可能

・プロジェクト参加人数課金であるため低コストで導入


一度、プロジェクトマネジメントソリューションについて

ご説明させていただきたいと思っております。


ご都合はいかがでしょうか?


ご多忙の折に恐縮ですがよろしくお願いいたします。

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営業担当Bさんが送ったメール

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株式会社HRリーディング

経営企画部 桜井様


お世話になっております。セントコーポレーションのBです。


その節は貴社の働き方改革やテレワークについて

ご面談の機会をいただきありがとうございました。


営業や制作部、管理部と異なり新規事業部は社内調整が多いため

テレワークできず働き方改革が進まないとお話しいただきましたが、

その後はいかがでしょうか?


貴社が注力している新規事業の人事管理クラウド事業は、

新規事業関係者以外に経営陣とのお打ち合わせも多いとお話しいただきましたが、

実は、当社でテレワークでプロジェクトを促進するサービスを立ち上げました。


新規事業プロジェクトなど様々な人の情報共有や連携を

WEB会議とワークフローを併用しテレワークで促進するサービスです。


(貴社の想定メリット)

・遠隔環境でも新規事業部、経営企画部、営業部、経営陣のミーティングが可能

・経営陣が企画書や工程表に対し承認や指摘コメントを適時できる

・チャットにより常時相談可能、リアルタイムな相談を促進

以上により関係者での共有や意識決定のスピード向上を実現。


システム会社様で導入していただき新規事業関係者と経営陣の方が

テレワークで連携し新規事業の立ち上げスピードを向上した事例もございます。


貴社の新規事業プロジェクト促進にもご参考になると思いますので

テレワーク環境でプロジェクトの連携とスピードの双方を向上する方法や

システム会社様の事例などお話しさせていただきたいと思っております。


ご都合はいかがでしょうか?


ご多忙の折に恐縮ですがよろしくお願いいたします。

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みなさんがHRリーディング経営企画部の桜井さんだったら、営業担当AさんとBさんのメール・・・

どちらのメールに興味を持ちますか?

どちらが会いたいと思いますか?



たまたまプロジェクトマネジメントソリューションを探していたらAさんのメールにも興味を持つと思いますが、今は検討していません。探していません。



AさんとBさんのメールは何が違いますか?


大きな違いは・・・

Aさんは、商品に興味を持たせてアポイントを獲得しようとしています。

Bさんは、お客さんの課題に興味を持たせてアポイントを獲得しようとしています。


Aさんは「当社の商品はこんな商品です」説明したいので会ってください。

・・・自分、自分の会社の視点。


Bさんは「貴社はこんな課題があるでしょう」解決できるかもしれないから会ってください。

・・・お客さんの視点。


アポイントは、いつでも、どのようなシーンでも相手が会いたいと思うことを伝えて獲得するものです。

初めての訪問のアポイント、再訪やフォロー訪問のアポイント、展示会来場者のアポイント、紹介を獲得するためのアポイント・・・すべて自分や自分の会社が伝えたいことではなく、相手が会いたいと思うこと。



フォロー訪問のアポイントを獲得するときは・・・


・メールの初めはお客さんの状況と課題を伝える。

本人にとって重要でないメールは、件名とメール文章のはじめの方で読まれるか否か決まってしまいます。

はじめにお客さんの課題を具体的に伝えて興味を持たせましょう。


・メールの初めは前回の訪問までにお客さんから聞いたことを伝える。

前回の訪問時にお客さんが言っていたことを伝えて、前回の訪問時の話を思い出させましょう。


・次に課題に対する解決策として商品を伝える。

初めに伝えた課題に興味を持たせたら、商品の特徴や機能でなく、お客さんの課題に対し何ができるのかを伝えましょう。


・最後に、商品による解決策のメリットを伝える。

解決策を伝えた後にメリットを伝えることで会って話を聞いた方がよい、会いたいと思わせましょう。



Bさんのメールは・・・


はじめに、

「新規事業部は社内調整が多いためテレワークできず働き方改革が進まない」

「貴社が注力している新規事業の人事管理クラウド事業は、新規事業関係者以外に経営陣とのお打ち合わせも多い」

と前回の訪問で聞いたお客さんの課題を具体的に伝えています。


ここで、前回の訪問を思い出させながら、お客さんにとっての課題を伝えて「なんだろう?」と興味を持たせています。


その後に、「プロジェクトを促進するサービス」

貴社の想定メリットとして、「経営陣が企画書や工程表に対し承認や指摘コメントを適時できる」など

商品の機能や特徴でなく、商品を使って何ができるか(解決策)、どのようなメリットがあるのかを伝えています。


ここで商品そのものではなく、新規事業のプロジェクトの連携強化やスピード向上に興味を持たせています。


そして、最後に「システム会社様で導入していただき新規事業関係者と経営陣の方がテレワークで連携し新規事業立ち上げスピードを向上した事例」

でメリットを補強し会って話を聞くことに動機付けしています。


また、

・新規事業部、経営企画部、営業部、その他の部門の連携強化

・経営陣と各部門の連携や情報共有の強化

・新規事業またはその他のプロジェクトの連携強化

・新規事業またはその他のテレワーク促進、働き方改革

・新規事業立ち上げスピードの向上

いずれかに課題を感じていたら会ってもらえる確率が高くなるでしょう。



Aさんのメールは、

「当社WEB会議システムのご紹介にお時間をいただき」と入ってしまったため、前回話した課題ではなく商品のWEB会議システムを思い出させています。

また、「WEB会議とワークフローシステムを組み合わせたプロジェクトマネジメントソリューション」とはじめに伝えて商品に興味を持たせようとしています。


商品であるWEB会議やワークフローシステムを検討していない、探していないお客さんにはまったく興味を持たれないメールになってしまいました。



お客さんが会いたいと思うのはお客さんにとって役に立つかもしれないと思うからです。

これはメールも電話も同じです。


アポイントを獲得するためのメールでも、電話でも、お客さんが興味を持つものは、

「プロジェクトマネジメントソリューション」という商品ではなく、「新規事業部、経営企画部、営業部、経営陣の連携」や「新規事業プロジェクトのスピード向上」などの課題と解決策、メリットです。



フォロー訪問のアポイントは①②③の順番で伝えましょう。


①.前回の訪問で聞いたお客さんの課題を具体的に伝える。

②.商品ではなく商品による解決策を伝える。

③.解決策によるメリットを伝える。



テレアポや営業メール、プロモーション・・・、新規のお客さんの訪問を増やすことは簡単なことではなく、また時間も労力もかかることです。

新規開拓営業で成果を上げるためには、苦労してやっと訪問することができたお客さんのフォローは大切です。


みなさんのメール文章や電話のトークを振り返ってみてください。

一生懸命に商品をPRしたり、情報交換のお願いばかりしていませんか?



お客さんが会いたいと思うことは商品や自分の会社のことではなくお客さんのこと。

フォロー訪問のアポイント獲得では、安易に商品や自分の会社のことを伝えるのではなく、前回の訪問で聞いたお客さんの状況や課題を伝えましょう。


そのためには、初めの訪問で商品や自分の会社を説明するよりも、お客さんの状況や課題を聞き出すことが大切です。

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