「主役は営業でなく顧客」が営業の本質
営業とは、商品を売る仕事ではなく、顧客が買うを実現する仕事
2018年6月15日
営業に長年に携わっていても結果や成果、やり方ばかり考え、「営業」の本質について考えている人は少ないものです。
少し、営業の本質について考えてみましょう。
営業とはどのような仕事なのか?
営業は商品を売る仕事・・・このように思っている人が多いのではないでしょうか?
「商品を売る」ということと「商品を買う」ということは同じです。
どちらかがあって、どちらかがないとうことはありません。両方そろって初めて成り立ちます。
営業の立場では「商品を売る」
顧客の立場では「商品を買う」
では、「営業が商品を売る」=「顧客が商品を買う」という結論を決めるのは、営業と顧客のどちらでしょうか?
顧客の状況や条件などを考え、営業が「売る、売らない」を決めることもあるかもしれません。しかし、ほとんどのケースで顧客が決めています。
ということは・・・
営業とは、「商品を売る仕事」ということは正しくなく、正確に言うと「顧客が商品を買うを実現する仕事」なのです。
その結果として「商品が売れる(商品を売る)」のです。
この営業という仕事の本質を間違えてしまうと営業のやり方や進め方、教育や指導も間違えてしまいます。
みなさんも一緒に 考えてみてください。
「利便性を改善したスマートフォンを売ってきてください」
と言われたときに何を考えるでしょうか?
改善したスマートフォンの良さである、機能や使いやすさなどを理解し、どのように説明しようかを考えようとする・・・(商品の機能や強み)
では、「ガラケーを使っているお客さんがスマートフォンを買うを実現してきてください」
と言われたらどうでしょう?
おのずとお客さんがどうしたら買ってくれるかを考 えようとします。
お客さんが何を求めているのか?何を欲しいのか?を考える。
すると、
・お客さんがガラケーで苦労していないか?外出先でメールやカレンダーを使いたくないか?
を考えようとし、その理由である
・外出が多いのか?どんな仕事をしているのか?
を知ろうとする。
(顧客の状況や課題)
また、お客さんがどうしたら理解してくれるのか?を考える。
改善した機能や使いやすさばかりではなく、
・お客さんにとってスマートフォンを使うことで何が良いのかを考えようする。
・お客さんにわかりやすい言葉や説明方法を考えようとする。
(顧客担当者の立場やタイプを踏まえ理解してもらえる説明方法)
また、お客さんがどうしたらお金を出してくれるか?を考える。
すると、
・お客さんがお金に余裕があるのか、収入や家計を気にするようになる。
・お客さんがどのようなテーマや内容を重視し何を伝えたら
スマートフォンにお金を出そうとするかを考えようする。
(顧客の業績や予算、説得方法)
「自分が商品を売る」=自分の立場、自分中心
「顧客が商品を買う」=顧客の立場、顧客中心
「商品を売る仕事」と考えていると、自分のこと(商品や自分の会社のこと)を知り、考える時間ばかりになってしまいます。
しかし、「顧客が買うを実現する仕事」と考えると、顧客のこと(顧客の状況や課題、顧客担当者の立場やタイプ、業績や予算など)を知り、考えなくてはならなくなります。
営業は「商品を売る」ことを自分では決められません。顧客が決めるのです。つまり、顧客に決めさせる仕事です。
とすると、営業とは、顧客のことを理解し、顧客の立場でどうしたら「顧客が買う」を決めてくれるのかを考える仕事なのです。
仕事の本質を理解することは大切なことです。
本質に対する考え方や認識が間違えてしまうと、行動も間違えてしまいます。教育や指導方法も間違えてしまいます。その結果、営業強化が進まない、売り上げが上がらない・・・
「商品を売る」=「商品を買う」という結論を顧客が決める限り、営業という仕事の主役は営業ではなく顧客です。
営業は、商品を売る仕事でなく「顧客が買う」を実現する仕事なのです。
ぜひ、顧客を理解し、顧客の立場でどうしたら「顧客が買う」を実現できるか考えてください。
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