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営業メールの件名とテレアポの用件

DX、SDGs、ソリューション、…旬なキーワードを伝えてもアポイントは獲得できない

2023年6月15日

新規事業や新商品の営業、取引先の獲得、新規マーケットの拡大・・・

いずれも新規開拓営業が必要。


しかし、一生懸命にメールを送ってもテレアポしてもなかなかアポイントを獲得できない。

・ターゲットリストへの営業メールやテレアポ

・展示会やセミナーに来場したお客さんへのアポイント獲得

・ ・・・・・


みなさんは、

メールの件名に何を書いていますか?

テレアポで何を伝えていますか?



当社にも毎日多くの営業メールが届いています。

実際に届いた営業メールについてお話ししましょう。

※ 下のメール件名と本文は実際に届いた営業メールを公開できるよう修正しています。


********** 実際に当社に届いた営業メール **********


【件名】

営業DXを促進するための営業情報共有ソリューションのご提案


【本文】

株式会社セントリーディング

営業責任者様


はじめまして、株式会社セールスソリューションの桜井と申します。

突然のご連絡で失礼いたします。


貴社のホームページを拝見し、コロナ禍が落ち着いてきた現在、

テレワークと事業所勤務の併用による働き方改革を進めるために

営業業務の効率化が必要なのではと思いご連絡させていただきました。


弊社では、営業社員の在宅勤務、テレワークを進めるために

WEB会議と営業管理システムを組み合わせた〇〇ソリューションを

提供しております。


〇〇ソリューションサービスサイト

https://cent.com/apointokotowari


弊社〇〇ソリューションは、以下の機能により

ミーティングと営業情報の共有を効率的に実現する仕組みを提供しています。


(〇〇ソリューションの機能)

・営業社員と上司が顔と資料をみながら会議ができるWEB会議

・営業進捗や案件情報を登録し共有できる営業管理


ぜひ一度ご挨拶を兼ねてご説明の機会をいただけますと幸いです。

ご多忙の折に恐縮ですがよろしくお願い申し上げます。


***********************************************


みなさんが忙しく仕事をしているときにこのような営業メールが届いたらどうしますか?


・DXっていう旬なキーワードが入っているから興味を持ってもらえるのでは

・働き方改革を進めている会社が多いから興味を持ってもらえるのでは

・テレワークが進み遠隔でのミーティングが必要な会社も多いから興味を持ってもらえるのでは

と思った人もいるかもしれません。


ちなみに、そのときのメール受信リストは下のような状況でした。


************* 当社メール受信リスト(件名) *************


□ 働き方改革における業務効率化とセキュリティソリューション

□ 新規開拓営業を促進するアポイン獲得最新テクニックのご紹介

□ ご面談のお願い(セントテクノロジー/西部龍平)

□ 無料セミナー「DX時代のエンジニア採用成功事例のご紹介」

□ 営業DXを促進するための営業情報共有ソリューションのご提案

□ 無料セミナー「リーダーシップを育てる組織風土と5つのポイント」

□ 在宅での営業を促進するための営業DX実現モバイルソリューション

□ テレワークを推進するためのICTソリューション

□ コロナ後の事業拡大を促進するM&Aのご提案

□ DXセミナー/予防対策とIT資産管理の効率的な実現方法

□ (ABCセミナー)インボイス制度のポイントをご紹介

□ 7月開催「NEXTコロナ/東京DXエキスポ」に出展します

□ 令和時代の働き方~ハイブリッド環境での組織力強化とは~


*******************************************************


そもそも、営業メールは真剣に読んでもらえない。


みなさんは、営業メールばかりと思いながら流し見しているときに「□ 営業DXを促進するための営業情報共有ソリューションのご提案」を開きますか?


DXが旬だから興味を持ってもらえると思っても、お客さんの方ではDXが入っているメールが5つもあります。


他の会社の営業の人やメルマガ担当者も同じように思って旬なキーワードを入れてメールを送っているのです。その結果、埋もれてしまいます。

DX、テレワーク、働き方改革、情報共有、リーダーシップ、SDGs、ソリューション・・・



では、みなさんに次のメールが届いたらどうしますか?


みなさんは株式会社HRリーディングの社員です。

株式会社HRリーディングは「人事管理ソリューション〇〇」を売っている会社です。

つまり、「人事管理ソリューション〇〇」はみなさんの会社の商品です。


ある日、出社したら下のメールが届いていました。


*********** ある日のメール受信リスト(件名) ***********


□ 働き方改革における業務効率化とセキュリティソリューション

□ 新規開拓営業を促進するアポイン獲得最新テクニックのご紹介

□ ご面談のお願い(セントテクノロジー/西部龍平)

□ 無料セミナー「DX時代のエンジニア採用成功事例のご紹介」

□ テレワークでの貴社「人事管理ソリューション〇〇」における案件獲得のご提案

□ 無料セミナー「リーダーシップを育てる組織風土と5つのポイント」

□ 在宅での営業を促進するための営業DX実現モバイルソリューション

□ テレワークを推進するためのICTソリューション

□ コロナ後の事業拡大を促進するM&Aのご提案

□ 営業DXを促進するための営業情報共有ソリューションのご提案

□ DXセミナー/予防対策とIT資産管理の効率的な実現方法

□ (ABCセミナー)インボイス制度のポイントをご紹介

□ 7月開催「NEXTコロナ/東京DXエキスポ」に出展します

□ 令和時代の働き方~ハイブリッド環境での組織力強化とは~


*******************************************************


営業メールやメルマガの中に自分の会社の商品名が入った「「人事管理ソリューション〇〇」における案件獲得」という件名が混ざっています。


みなさんは、開かずに無視しますか?


1件だけ自分の会社の商品名が入っているので気になって開いてみました。


*******************************************************


【件名】

テレワークでの貴社「人事管理ソリューション〇〇」における案件獲得のご提案


【本文】

株式会社HRリーディング

営業責任者様


はじめまして、株式会社セールスソリューションの桜井と申します。

突然のご連絡で失礼いたします。


昨年、貴社が「人事管理ソリューション〇〇」をリリースし

製造業の大手企業に対する提案活動を強化されている記事を拝見し

ご連絡させていただきました。


貴社「人事管理ソリューション〇〇」の提案は、

競合他社との差別化を訴求するため以下の提案力が重要になり

上司や企画部門から営業担当者への指導力強化が必要なのではと推察しました。


(「人事管理ソリューション〇〇」の提案のポイント)

商品の機能や強みをアピールするだけでなく

・強みをいかすため顧客の事業戦略に対する人材育成や評価課題への提案

・事業戦略に伴う拠点や組織変更に対する人員配置課題への提案


弊社では、営業組織内または企画部門との事務所、外出先、自宅間ミーティングで

顧客や商談情報、提案書を効率的に共有することで、

上司や企画部門の指導を促進するサービスを提供しております。


そのため、貴社で必要な高度な提案活動を組織的に推進し

「人事管理ソリューション〇〇」拡大のお手伝いができるのではと考えております。


一度貴社のご状況や当社サービスについてお話しできる機会をいただけると幸いです。

ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。


*******************************************************


営業メールとは思いながらも・・・

・「人事管理ソリューション〇〇」の提案は、上司や企画部門から営業担当者への指導力強化が必要

そして、そのポイントとして

・強みをいかすため顧客の事業戦略に対する人材育成や評価課題への提案

・事業戦略に伴う拠点や組織変更に対する人員配置課題への提案

と自分の会社の商品や提案について具体的に書いてあります。

上の「実際に当社に届いた営業メール」の一般論とは違い・・・


営業メールだからと何も気にせず削除しますか?


必要かどうかはわからないけれど、一応担当者や担当部門にまわした方が良いのではと思いませんか?

自分の会社の商品の「人事管理ソリューション〇〇」の提案について書いてあるし・・・



そして、メールをまわされた担当者や担当部門の人はどう思うでしょう?


営業メールだと知っているのでじっくり読もうとは思わないでしょう。


しかし、はじめに目に入る前半部分に・・・

「「人事管理ソリューション〇〇」をリリースし製造業の大手企業に対する提案活動を強化されている」と自分がやらないといけないことが書いてあります。


そして、

・競合他社との差別化を訴求するため以下の提案力が重要

・上司や企画部門から営業担当者への指導力強化が必要

と自分の状況や課題について書いてあります。


仕事や予算の状況、個人の性格も影響するため全員が興味を持つわけではないと思いますが、興味を持つ人も多いのではないでしょうか。


だって、自分のことが書いてあるのだから・・・



テレアポの用件も同じです。


営業メールやテレアポは、

・様々な会社から毎日たくさん届いている。

・他の会社の営業も同じように旬なキーワードを書いて送り、伝えて電話している。

・書いてあること、言ってくることのほとんどが似たような商品のPRか一般論。

(お客さんのことを知らないので商品か一般論のことしか書けない、言えない。)

・真剣に読もう、聞こうと思わない。

・はじめの部分だけで判断されてしまう。あとは読まない、聞かない。

・そして、はじめから断ろうと思っている人が多い。


この状況でアポイントを獲得しないといけないのです。



アポイントを獲得するための基本は・・・

「自分が伝えたいことを伝えるのではなく、相手が興味を持つことを伝える」


お客さんが興味を持つことは検討していない商品のことではありません。

いくら素晴らしい商品だろうが、いくら安かろうが、いくら旬だろうが・・・


お客さんが興味を持つことは、自分の課題や悩みです。

アポイント獲得の基本は、商品をPRするのではなく、また旬なキーワードで興味を持たせるのではなく、お客さんの課題を伝えることです。



みなさんが人事管理ソリューション〇〇を売っている会社の社員だったら、どちらに興味を持ち話を聞こうと思いますか?


「DXを推進するための営業情報共有ソリューションの件でお話ししたい」

「人事管理ソリューション〇〇を売るための提案力強化の件でお話ししたい」


「DXを推進するための採用・組織改善ソリューションの件でお話ししたい」

「人事管理ソリューション〇〇を拡大するための採用や組織体制の件でお話ししたい」



アポイントを獲得するためには、

・件名や用件でお客さんの課題を伝えましょう。

・件名や用件には具体的なお客さんの事業や商品名などを入れましょう。

・本文のはじめの方でお客さんの課題を伝えましょう。

・伝えた課題に共感させてアポイントを獲得しましょう。


そして、そのためにあらかじめお客さんの課題を考えましょう。


何もお客さんのことを知らず、考えなければ、知っている商品のことか旬なキーワードを使った一般論しか伝えることができません。

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