予算を確保させる方法
商品による効果と投資する必要性が予算を確保させる
2017年1月1日
「価格が高い」「予算がない」「予算が足りない」・・・
営業活動で価格交渉や予算を確保させることに苦労している人は多いでしょう。
今回は、顧客に予 算を確保させる方法、値引きされにくくする方法についてお話しします。
いつも値引きされる営業担当Aさんと定価で売ってくる営業担当Bさんの商談を比べてみました。
会員向けのメール広告を配信するサービスの営業です。
(顧客の状況)
・新商品をスタートしプロモーションが必要
・商品開発と営業活動の人件費に費用がかかり今期はあまり予算がない
(サービスの内容)
・抱えている会員に配信しているメルマガに広告を掲載するサービス
・顧客のターゲットと会員はマッチしている
・サービス費用は50万円で顧客は2~3社受注できれば元がとれる
<営業担当Aさんの商談>
サービス説明・・・
・サービスの仕組み
・会員数と会員の属性、配信先が顧客のターゲットとマッチしている
・他社での成果事例
サービス説明の後、以下のことをヒアリング・・・
・現在の販促施策や計画、予算の有無
・検討できるか否か
(その結果)
・予算がないので今は無理
・今期は販促にお金をかけず営業で頑張って売上確保、来期になったら検討
・そして、Aさんは来期の見込み顧客として継続的にフォロー
<営業担当Bさんの商談>
サービス説明・・・
・サービスの仕組み
・会員数と会員の属性、配信先が顧客のターゲットとマッチしている
・他社での成果事例
サービス説明の後、以下のことを話し込んでいる・・・
・新商品の内容や価格、現在の売上の状況
・体制や営業戦略、営業方法
そして・・・
・計画を達成できそうか?、計画が達成しないとどうなるか?
・メール配信サービスで期待できる売上予測、営業計画を達成したらどうなるか?
(その結果)
・Bさんと顧客担当者がどうしたら予算をとれるか一緒に検討
・顧客担当者から予算をとるための提案書や説得資料を依頼
AさんとBさんの商談の違いは?
Aさんは予算の有無や検討の可否を確認して終わっています。
つまり、「予算があれば買ってもらえる、なければ待つ」という営業であり、メール配信サービスの必要性やメリットは一般論(他社での事例)を説明し顧客にとっての必要性やメリットは自分で考えてくださいということです。
Bさんはメール配信サービスの必要性やメリットを話し込んでいます。
話し込むことで「計画を達成できそうか?、計画が達成しないとどうなるか?」という必要性や「メール配信サービスで期待できる売上予測、営業計画を達成したらどうなるか?」というメリットを顧客に明確化し意識・重視させています。
その結果、顧客に予算を確保しようとさせることができ、予算を確保するための協力を求められています。
予算を確保させるための前提は、
・商品購入による効果や費用対効果を理解(商品によって得られるメリット)
・投資する必要性を理解(このままだと問題であるということ)
の2つです。
この2つを顧客と一緒に話し合い「商品購入による効果や費用対効果」「投資する必要性(このままだと問題であるということ)」を理解させ重要視させることで、予算を確保させたり価格が高くないと思わせることができるのです。
そのためには、
「新商品の内容や価格、現在の売上の状況」「体制や営業戦略、営業方法」「計画を達成できそうか?、計画が達成しないとどうなるか?」「メール配信サービスで期待できる売上予測、営業計画を達成したらどうなるか?」
を事前に調べたり想定し、情報 や仮説を持っていなければならないのです。
予算を確保させるためには、資金余力、予算担当部門や決裁者、組織のパワーバランスを考えることも重要ですが「商品購入による効果や費用対効果」と「投資する必要性」が前提です。
私も営業を受けることが多いのですがAさんのような営業が多い、というよりほとんどの営業がAさんです。
価格交渉や予算を確保させることで苦労しているものの予算確保の前提となる「商品購入による効果や費用対効果」と「投資する必要性」を訴求していない、顧客任せにしている営業が多いのが現状です。
その結果、予算をとってもらえない、過度な値引きを要求されているケースが多いのです。
ぜひ、「商品購入による効果や費用対効果」と「投資する必要性」について顧客と話し込んでみてください。
予算を確保させられる可能性が高くなる、価格交渉しやすくなるでしょう。
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